2011年1月24日月曜日

寝る前のエネルギー補給

"The Hibernation Diet" は 冬眠式プラスハチミツダイエット の原書である。この原書の米国版に序文を書いている Ronald Fessenden, M.D., M.P.H が、The American Apitherapy society inc. に発表した "Honey—More than Just a Sweetener, Naturally" というレポートにハチミツが睡眠に与える効果に関する記述がある。そこに、肝臓に貯蔵できるグリコーゲンの量と使用率が書かれている。それによると、
... The average adult liver can store only about 75 to 100 grams of glycogen, with differences between men and women and according to body size. The body will consume about 10 grams of glycogen per hour (6.5 grams by the brain and 3.5 grams by the heart, kidneys, and red blood cells). When one eats dinner at 6:00 and goes to bed at 11:00, the body will have utilized up to half of the liver’s supply of glycogen, leaving less than needed for eight hours of rest.

平均的な成人の場合、肝臓に蓄えられるグリコーゲンは、性別や体格によって異なるが、わずか75グラムないし100グラム程度である。そして身体はグリコーゲンを1時間に10グラムほど消費する。そのうち6.5グラムは脳で使われ、3.5グラムは心臓、腎臓、および赤血球で使われる。だから夕方6時に夕食をとり11時に寝るとすると、その頃には肝臓に蓄えられたグリコーゲンの半分近くが使われてしまっていることになる。睡眠時間が8時間だとすると、グリコーゲンの残量は必要量の半分もない。
つまり、夕食で肝臓のグリコーゲンが満タンになったとしても、寝床につく11時までの5時間の間に、5時間 X 10グラム/時間 = 50グラム が使われてしまうということである。もちろんこの消費量だって個人差があるだろうが、就寝時には、夕食で補給したグリコーゲンの半分以上が無くなっている計算になる。脳は必要なエネルギーのほぼすべてを肝臓に貯蔵されているグリコーゲンに依存しているので、そのまま寝てしまうと、肝臓内のグリコーゲンがすぐに底をつくことは明白である。そしてその状態を放置すると、脳はガス欠にならないよう、副腎からアドレナリンやコルチゾルを出して、筋肉などを分解してエネルギーを確保しようとする。代謝ストレスの始まりである。

だから、寝る前に脳のエネルギー源を肝臓に蓄えておくことが大切になる。

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